小さな町の教育委員 1 (はじめに)2012/09/30 10:39

本当に、長いお休みで申し訳ありませんでした。

私事ですが、小さな町の教育委員を今年10月をもって退任します。

さて、橋本徹大阪市長の「くそったれ」発言、大津市の「いじめ」問題 等々、改善では解決しない「教育委員会」の実態があり、何とかしないとの思いがあります。
そこで、教育委員の最後の仕事として、4年間の経験、感想をまとめる事としました。
    
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教育委員会の実態について考える際に理解していただきたいのは、たとえ話としての「糖尿病と症状」の関係です。

糖尿病は、軽症の状態では生活に影響する症状はほとんど見られませんが、重症化すれば、失明、腎不全等の重篤な症状を引き起こします。

教育委員会の実態は、糖尿病化した民主主義の一つの症状であり、専門医(各種制度の経験者)が診断(発言)すれば、各種委員制度、議会運営、選挙の実態  等々多くの症状が明らかになると思います。
私の感想を単に教育委員会のことと考えず、それを取り巻く社会全体の問題ととらえていただければ幸いです。

小さな町の教育委員 2(教育委員になる)2012/09/30 11:18

地方教育行政の組織及び運営に関する法律において、次の用に定められています。

(組織)
第三条  教育委員会は、五人の委員をもつて組織する。ただし、条例で定めるところにより、都道府県若しくは市又は地方公共団体の組合のうち都道府県若しくは市が加入するものの教育委員会にあつては六人以上の委員、町村又は地方公共団体の組合のうち町村のみが加入するものの教育委員会にあつては三人以上の委員をもつて組織することができる。

(任命)
第四条  委員は、当該地方公共団体の長の被選挙権を有する者で、人格が高潔で、教育、学術及び文化(以下単に「教育」という。)に関し識見を有するもののうちから、地方公共団体の長が、議会の同意を得て、任命する。

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要するに、町長が指名し、議会が同意することによって、教育委員は任命される事になります。

そこで、町長がどのように指名するかが問題になるわけですが、自治体の規模によって実態は大きく異なっていると思われます。

当町では、以下のことが慣習的に行われているとのことです。

小学校が3校あるため、各校区から最低1名の教育委員を任命する。
地区出身の町議会議員が教育委員候補者を推薦し、町長は特に異議がなければ、その候補者を、議会の同意を得て任命する。

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教育委員に限らず、特別職を選任する場合は、政治的中立性の確保と人材の確保、さらに利権の排除が重要です。


委員によっては「なり手」がいない現実がありますが、私がやってみたいという意欲ある人材を取り込むためにも、推薦者だけでなく公募者も加えて選任対象にする必要があるのではないでしょうか

小ささ町の教育委員 3 (教育委員とは)2012/09/30 11:32

「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」では次の用に規定されています。

教育委員会の職務権限)第23条 教育委員会は、当該地方公共団体が処理する教育に関する事務で、次に掲げるものを管理し、及び執行する。
1.教育委員会の所管に属する第30条に規定する学校その他の教育機関(以下「学校その他の教育機関」という。)の設置、管理及び廃止に関すること。
2.学校その他の教育機関の用に供する財産(以下「教育財産」という。)の管理に関すること。
3.教育委員会及び学校その他の教育機関の職員の任免その他の人事に関すること。
4.学齢生徒及び学齢児童の就学並びに生徒、児童及び幼児の入学、転学及び退学に関すること。
5.学校の組織編制、教育課程、学習指導、生徒指導及び職業指導に関すること。
6.教科書その他の教材の取扱いに関すること。
7.校舎その他の施設及び教具その他の設備の整備に関すること。
8.校長、教員その他の教育関係職員の研修に関すること。
9.校長、教員その他の教育関係職員並びに生徒、児童及び幼児の保健、安全、厚生及び福利に関すること。
10.学校その他の教育機関の環境衛生に関すること。
11.学校給食に関すること。
12.青少年教育、女性教育及び公民館の事業その他社会教育に関すること。
13.スポーツに関すること。
14.文化財の保護に関すること。
15.ユネスコ活動に関すること。
16.教育に関する法人に関すること。
17.教育に係る調査及び基幹統計その他の統計に関すること。
18.所掌事務に係る広報及び所掌事務に係る教育行政に関する相談に関すること。
19.前各号に掲げるもののほか、当該地方公共団体の区域内における教育に関する事務に関すること。

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一方
「北島町教育委員会事務委任規則」では

(趣旨)
第1条 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第26条第1項の規定による教育委員会から教育長への事務の委任は、この規則の定めるところによる。
(委任事項)
第2条 教育委員会は次に掲げる事項を除きその権限に属する教育事務を教育長に委任する。
(1) 学校教育及び社会教育に関する一般方針を定めること。
(2) 学校、公民館その他の教育機関の設置及び廃止に関すること。
(3) 人事の一般方針を定めること。
(4) 褒賞及び懲戒を行うこと。
(5) 学校、公民館、その他の教育機関の職員(県費負担教職員を除く)の任免を行うこと。
(6) 教育長及び教育委員会事務局職員の任免を行うこと。
(7) 県費負担教職員の任免その他進退について県教育委員会へ内申を行うこと。
(8) 学校、公民館、その他の教育機関の敷地を選定すること。
(9) 1件10万円以上の教育財産の取得の申出及び工事の計画を策定すること。
(10) 教育委員会規則の制定又は改廃を行うこと。
(11) 教育予算その他議会の議決を経るべき議案に関すること。
(12) 社会教育委員等法令に基づく諮問機関の委員を委嘱すること。
(13) 文化財に関すること。
(14) 学校の通学区域の設定又はこれを変更すること。
(専決処理)
第3条 教育長は、前条の規定にかかわらず委任された事務について重要かつ実例の事態が生じたときは、これを教育委員会の決定にかかわらしめることができる。

と制定されています。

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要するに、法に定める教育委員会の業務は数々ありますが、

重要でないものは、条例および規則によって教育長に委任でき、

委任できない業務も事情があれば、教育長が先決(後で報告すればよい)できることになっている訳です。

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教育委員には、高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有する人材を求めながら、一方では、だれが教育委員なっても教育長がしっかりしていれば、教育行政は問題なく運営できるよう法体系が保障している訳です。

小さな町の教育委員 4(教育委員会は、いつ、どこで)2012/09/30 11:34

法律では、下記のように教育委員会の会議は原則公開と定められており、議事録は公開されなければと定められています。

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地方教育行政の組織及び運営に関する法律

教育委員会の会議は、公開する。ただし、人事に関する事件その他の事件について、委員長又は委員の発議により、出席委員の三分の二以上の多数で議決したときは、これを公開しないことができる。

しかしながら、会議も議事録も公開されない自治体も多く存在しますし、公開しても、傍聴者は0の自治体がほとんどです。

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当町においても、私が教育委員に就任した当時、
教育委員は法律そのものを理解(読む)することもなく、会議場所は、教育長室の応接用ソファー、議事録は公開されていませんでした。    

議論の結果、法律を遵守する会議運営を行うことになりましたが、「どうせ公開するなら土日開催か、夜間開催にするべき」「毎月の開催日も固定した方がよい」との意見があり、

毎月(12月を「除く)最終週の水曜日、午後6時より庁舎6階の視聴覚室で行う事となりました。
公開当初は、幼稚園の2年保育化問題もあり、多くの人が傍聴されました。

また、会議終了後、教育問題に限らず、意見交換の場を持っております。